2015年10月27日火曜日

映画「シュガーマン 奇跡に愛された男」 にせもの疑惑すら味付けに


  願わくば、観客が20人いれば……
  --レーガン・ロドリゲス


アメリカで売れなくて活動を断念したシクスト・ロドリゲスという歌手が、本人が知らないところで伝説的な存在になっていたという。

ドキュメンタリー映画なんですけど、ネタになってる事実それ自体がすごいですね。
人類の歴史がこの先続いても、こんなことは二度と起きないのではとすら思えます。

放送局がロドリゲスの曲をかけないようにクギでレコードを傷だらけにしてるのがオドロキでした。
そこまでして、かけたくないのかと。

前半は、2種類のひとたちに取材した映像による構成で。

ひとつは、デビューやレコーディングに関わってロドリゲスをよく知っているひとたち。
もうひとつは、曲は知ってるけど本人のことは全く知らなくてロドリゲスを探してるひとたち。

ロドリゲスがデビューするまでを語るスタッフたちの映像が効果的でした。
専門家から見てとても才能あるアーティストで期待されていたことが分かるようになっていて。

知らずにアルバムが大ヒットしていたこともスンナリと納得できる流れをつくっていました。

ずっと見つからない状態で映画が進んでいって、探してるひととロドリゲス・ファミリーがついに接触。
このときのエピソードがほほえましいですね。

最後は大ハッピーエンドになるんですけど、最初につながったときを振り返るこの場面が僕はとても好きです。

やたら内容を誰かに話したくなる映画です。

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