おもちゃデジカメを持って水元公園に行ったら、ミサイルみたいなレンズが着いたカメラを持ったおばさんがいた。
レベルが全然ちがうのに、僕はおばさんを意識してライバル心のようなものが生まれていた。
もちろん、おばさんは僕のことなんか全く気にしていない。
僕はフラフラ歩きながら、おもちゃデジカメでパチパチと写真を撮っていた。
おばさんのほうは、すごいカメラを持ってるのに撮る様子が全然ない。
ちょっとした鳥のスポットだったので、鳥が来るのを待っているんだと思う。
きっとその気になったらシャッターチャンスを逃さないひとなのだろう。
そんなことを考えながら、僕はまたフラフラしながらパチパチ。
ふと見たら、おばさんは、おじさんとふたりでベンチに座って喋っていた。
おじさんとは知り合いではなくて、初対面で話しかけられたような感じ。
ナンパというほどではないにしても、そういう要素がゼロとは言えない。
おばさんを意識していたのは僕だけじゃなかったようだ。
喋っているふたりを見ながら、僕はそっとその場を離れた。
おばさんにはシャッターチャンスだけでなく、恋のチャンスも逃してほしくないから。
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