2015年10月17日土曜日

アメリカン・ピーチパイ :すっとぼけて無茶を押し通す成りすまし映画


  ヴァイオラ、なぜ見るたびに乱闘中なの?
  --ヘイスティングス兄妹のママ


これはよくできた、見事なコメディですね。

シェイクスピアの「十二夜」を現代風にアレンジしたということで。
僕はシェイクスピア作品なんてまともに読んだことはないんですけど、ぜんぜん原作を尊重しないで遊んでる感じが、すがすがしいです。

映画の原題が She's the Man というように、女の子が男の子に成りすます話で、この時点でもうムリがありすぎです。

たしかにふたりの顔はちょっと似てるものの、身長も全然ちがうし、成りすませるわけがない。
なのに誰も気づかず、わざとらしい感じで進んでいくのが妙なおもしろさです。

映画自体が成りすまし。

シャワールームや生理用品のネタはお約束だし、基本に忠実な感じでギャクが盛り込まれています。
なるほど、コメディってこうやって作るものなのかと、勉強しているような気分にもなってきました。

アマンダ・バインズ演じるヴァイオラが男の子に変装してることで人間関係がだんだん複雑になるんですけど、その進め方も手際よくスムーズで。
状況がややこしくなったところで、いきなり巻き込まれちゃうひとを用意してあるのもうまいです。

最初からあり得ない設定で、よく最後まで突っ走ってくれたなという爽快さを残す作品でした。

でも、どうして邦題は「アメリカン・ピーチパイ」なんでしょうね。

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