2016年5月25日水曜日

影が薄い男


僕は影が薄い男で、子供のころも先生になかなか名前を覚えてもらえない子だった。
大人になってからも、喫茶店に入って席に座ってるのに店員さんがメニューを聞きにきてくれないような。

ケーブルTVの会社から、機械を新しいのに交換するよ、みたいな通知が来た。

交換までの順番は、電話でアポイント、説明訪問、新しい機械設置、みたいな感じ。
訪問の期間が1ヶ月ぐらいあって、日にちも書いてあった。

なのに訪問の期間が終わっても、僕にはアポイントの電話すら来ていなかった。

やっぱり影が薄いから、僕のことは忘れられているんだろうか。
フォークダンスで手をつなぐ相手がいなかった悲しい思い出がよみがえる。

機械の交換の期間も書いてあったけど、それを過ぎても全く連絡がない。

交換しなかったらテレビが見られなくなっちゃうのではと心配になって、こちらから電話をかけて確認してしまった。
とりあえずテレビは見られるようなので安心。

書いてあった期限をだいぶ過ぎてから、連絡が来て、機械は交換された。

自分で言った期限も気にしないノンビリした会社。

そんな会社なのに、口座にお金を入れておくのを忘れると、すぐにハガキが来る。
その点はぜんぜんノンビリしていない憎たらしい会社。

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