野村克也さんといえばデータを活用した野球理論で知られる名監督。
でもプロ野球選手としてスタートしたときはほとんど期待されていない選手だったそうですね。
野村さんと将棋の米長邦夫さんの共著で「一流になるひと 二流で終わるひと」という、僕の気持ちを引き締めてくれる本があります。
野村さんはテスト生として南海ホークスに入団して契約金もなかったということも、この本で知りました。
入団して2年目にチームが優勝して、ごほうび的にハワイでのキャンプがあったそうなんです。
野村さんは実績がないどころかクビになりかけたりしながらも、キャンプに連れていってもらえたそうです。
なかなか海外に行けなかった時代で、主力の選手たちは浮かれて練習はいい加減だったようで、帰国した鶴岡監督は会見で激怒。
「何の得るところもないキャンプだった」
と選手たちへの不満を吐いたんですけど、そのあとにこう言ったそうなんです。
「ただ一つの収穫は、野村に使えるメドがついたことだ」
プロでやっていけるのか不安なときに、これはうれしいですよね。
データとか科学的なこと以上の、人間的なあたたかさを感じさせるエピソード。
やっぱりがんばってるといいことがあるのかなと思わせてくれます。
サッチーにもこの話をしたんでしょうか。
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