2016年2月15日月曜日

母と八百屋さん


夕方、やる気もなく部屋でボーッとしながらテレビを見ていたら、外で「八百屋でーす」という声がした。
いつも車でまわって来る八百屋のおじさんの声。

そのあと、僕が座ってる下のほうからバタンという音も聞こえてきた。
きっとそれはウチの玄関の音。

八百屋さんが来たから、母が買いに行ったにちがいない。

そのとき母は腕をケガしていた。
バスから降りるときにコケて、ひびが入って腕を吊って過ごしていた。

食材は母まかせで、全て母が買ってきてくれている。
でもさすがに腕にひびが入ってたら大変。

明日でも僕が買いにいくと言っていたんだけど、母は納得しない。
「私じゃないと分からないから」とか言う。

じゃあ僕は荷物持ちで、一緒に行こうとなった。
それでも、母はなんか不満そうだった。

そして夕方、いいタイミングで八百屋さんが来たので、母はいそいで買いに行ったようだった。

戻ってきた母は、野菜といっしょにパンも買ってきた。
八百屋さんからは「凍らせてあって期限切れのパンならあげますよ」と言われたらしい。

でもそれはことわって、別のパンを買ったと言ってた。
「期限切れになる前に食べちゃえばいいのに」と、母は八百屋のおじさんに妙に怒ってた。

いいタイミングで来てくれたのに。

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