2016年6月2日木曜日
鍛冶職人・池上喜幸さんの言う、仕事より前のポイント
仕事をするために必要なものは、色々あるかと思います。
すごく大前提としては、まず、体が必要ですね。
とくに脳は大切なことまちがいなしですけど、作業によっては手とか指が重要かと思われます。
脳にしろ手にしろ、仕事をすることで訓練されていくように思っていたんですけど、もしかしたらちがうのかもと考えさせられる意見を聞きました。
NHK BSプレミアムの「TOKYOディープ」という番組で、月島の特集をしていました。
もんじゃなんかも紹介されていたなかで、ひとりの鍛冶屋さんが登場しました。
池上喜幸さんという鍛冶職人で、ノミやカンナなどをつくっているひとだそうです。
進行役だった安藤玉恵さんが池上さんの手に触れていたんですけど、「フニフニしてる」とか言っておどろいている様子。
安藤さんは、手が堅いはずと思っていたようです。
それについて池上さんは、堅い手ではデリケートな仕事はできないから、堅くならないように力を抜くことを考えながら作業していると言っていました。
さらに、
「体をつくってから初めて品物ができてくる。体がちゃんとできてないで、丁寧な、繊細な、きれいな仕事をしようたって、それは無理です」
と池上さん。
短い場面だったのでくわしいことまで分からなかったんですけど、仕事で成果を出すより、堅くならない手にすることのほうが先だと。
そういうふうにも受け取れる言葉でした。
職人さんでないとしても、何かをつくり出そうとするときの準備というか、考え方というか、とても参考になるものと思えます。
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